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水の中で②一哉Ver

水の中で① 絵里Verを読む
水の中で① 一哉Verを読む


2005年 8月26日
PM23:50

目の前の全裸の女の人は前かがみの状態だ。
僕は意識的に女の人の目だけを見ていた。それ以外の目のやり場は無かった。
数秒の間僕は沈黙した。
なんて答えればいいか解らなかった。
一哉「ごめんなさい」
何故かこんな言葉が出た。そして僕の目線が泳いだ。
女の人が僕の目線の変化に気付くと凄い勢いで、
両手で胸を隠した。
そして、1拍子置いて、今度はしゃがみこんだ。
女の人「君、ここで何してたの?」
女の人は、僕の年齢を見た目である程度察したのか、
いくらか優しい語り口になっていた。
でも目は不信感で一杯の目をしてた。
一哉「あの・・僕もプール入っていたんです。
こっちの小さいプールで休憩してたらアナタが来て、
そしてアナタが裸になっちゃったから出にくくて・・」
ふと女の人目線を追うと、僕の下腹部にたどり着く。
僕は反射的にうつ伏せの状態になり、上半身を仰け反りながら女の人を見た。
女の人は気まずそうな顔をした。

女の人「んと~、じゃぁ~とりあえず私、服着るから後ろ向いていて。」
一哉「はい」
体を反転させながら答えた。
女の人「いいって言うまで見ないでね!」
一哉「はい」
声はさっきより遠くから聞こえた。

女の人に背を向け校庭の方をみていた。
一哉(!!!)
一瞬校庭に光が走った。
校庭に目を凝らす。しばらくしてまた光った。
その光は、あちこちを照らしながら移動している。
懐中電灯の明かりだ!

あの女の人がフェンスを堂々と登ってきたから、警備会社か警察が来たんだ。
一哉「誰かきました!」
振り向きながら伝えると、女の人は困った顔をしていた。まだ何も着ていない状態だ。
女の人「こらぁ~!みるな~!!」
女の人が一際大きな声を上げた。
200メートル位先の光がこちらに2つ向けられた。
女の人「え!何?何?」
流石に女の人も気付いた。
二つの明かりは、迷うことなくこちらに駆け足のリズムで踊りながら迫ってきた。
時間が無かった。
僕はプールから出て、裸の女の人の方へ向かう。
女の人「え、ちょっと、え?」
自分の服で体を隠しだす。
女の人の腕を引っ張った。
女の人「ちょっと、何考え・・・」
一哉「こっち!!」
言い終わる前に、小さく強い口調で女の人に伝える。
女の人「あ、ちょと、あのね・・・」
女の人は、何か言いかけたが、シブシブ私に引っ張られていった。

更衣室側に向かい、自分の服をもって校庭側からは死角になる進入した経路でプールから出た。
しかし、警備員達がこっちに向かっている為、ここで身を隠すのは危なかった。
女の人はプールの方をずっと気にしてる。

僕は女の人の手を引っ張りながら、体育館の裏を通り、美術室に向かう。
美術室の低い位置にある換気用の窓が割れてずっと直されてないということは知っていた。
しかし、そのままかは自信が無かった。
他の選択肢見つからないので、二人で丸裸のまま美術室にむかった。
あまりにも当たり前のように裸で行動しているので、裸という意識も薄らいでいたかもしれない。

美術室に着くと思った通り、換気用の窓は割れていた。
割れた箇所から手を入れ、ロックを外す。
自分でも驚くほど手際が良かった。
女の人も口にはしないが、感心している様子だ。

僕が先に入り女の人が後に続く。
美術室の中は少し蒸し暑いが、一息つくには問題は無い程度だった。
僕は振り返った、
女の人は、洋服を右手に握ったまま体は隠してなかった。
その女の人の体は、薄暗い月明かりでとても綺麗に見えた。
僕は我に返り、急いで顔を背ける。
女の人は僕が見ていたことに気付いていない。
物珍しげに美術室に飾ってある絵を見ていた。
女の人も自分が裸であることを再認識し、洋服で体を隠した。
女の人「えっと、じゃぁ~ゴメン。また後ろ向いていて。」
一哉「あ、はい。」
女の人「・・・・・・・・・・・」
何か言っていたけど聞き取れなかった。
次に僕が着替えて、ようやくお互い直視できる状態になった。

とりあえず、進入したのはバレている状態だから
1時間ぐらいはここに隠れることで事で話しは着いた。

女の人「何で警備の人達きたんだろ~ね。誰か見てたのかな?」
僕は原因を言うかどうか迷ったが伝えた。
女の人「ええ?そんなのあったかな~?まぁいいか。」
本来なら、誰かのせいで裸で逃げ回る羽目になったから
文句の1つも言いたいけど、初めて生で見た裸に、むしろ得したくらいの気持ちになっていた。

月明かりしかない部屋で、
女の人は、展示されている絵をじっくり眺めて回っている。
一哉「やっぱ、小学生の絵って何ていうか、拙いですね。」
女の人「え~?違うよ~、大人になるとどんどんこういう絵が描けなくなるんだよ~
この時期にしか描けない、混ざり気の無い素直な絵は大人になったら描けないんだから~。」
一哉「そういうものなんですか?」
女の人「その時に一番感じた事、特徴的だった事。欲しい物・好きな物。
そういうのを全部一気に描けるのって大人じゃなかなかできないよ~」
一哉「なんか説得力ありますね、言われてみればそんな風にもう描けないかもしれませんね。」
女の人「でしょ~♪だから、みんな始めは芸術家なんだよ~」
女の人の言うことに僕は凄く納得した。

僕は入ってきた通気用の窓から頭だけを出して様子を伺った。
とりあえず、懐中電灯の明かりや、足音は聞こえない。
聞こえてくるのは、美術室から聞こえる女の人の足音だけだ。
再度部屋の中を見た。
女の人は相変わらず無数に展示されている絵を、暗がりの中一生懸命見ている。

僕は側にいった。
1つの見覚えのある絵が眼に止まる。
一哉「あ!」
女の人「ん?」
一哉「これ僕の絵だ。」
女の人「え?どれどれ~♪」
僕は、やや上段に展示されている絵を指差す。
それは立派なグランドピアノの絵だ。
女の人「へ~セリザワ、カズヤ君?」
一哉「はい。」
女の人「私は、飯野絵里です♪」
口角をキュッと上げて、笑いながら絵里は話した。
絵里「一哉君ピアノ大好きだったでしょう?」
一哉「ん~確かにその時は、どんな楽譜でも弾けるような気がした。」
一哉「だから、その時はピアノを触れるのが楽しくてレッスンが待ち遠しかったな。」
絵里「うんうん♪いいね~、なんか絵から凄くピアノが好きなのと憧れみたいのを感じるよ。」
一哉「憧れですか、確かにそうですね・・」
僕は含み笑いで答えた。

確かこの絵を描いたのは夏休みの宿題だ。
課題の内容は【家にあるものを描いてくる】
というものだった。
家にあるのはアップライトの古いピアノで、
こんなに立派な物は買える家ではなかった。
僕は小学生の頃からこんな事を言っていたのかと思うと笑えてきた。

絵里「一哉君、ピアノはまだやっているの?」
一哉「最近までやっていたんだけんどやめちゃいました。」
絵里「え~もったいな~い、かっこいいのに。」
これ以上僕とピアノの話しを続けるのが嫌だったので、話しを振った。

一哉「えっと、飯野さんは・・・」
絵里「絵里でいいよ~」
一哉「絵里はピアノやっていたんですか?」
絵里「ピアノやっていたの?でいいよ~♪」
一哉「絵里はピアノやっていたの?」
なんだか呼び捨てにするのは照れくさかった。
絵里「やっていたよ~高校入るまでね。お母さんがピアノの先生やってたから必然的に」

その後僕たちは、色々な話しをした。
家が以外と近いこと・母校が一緒な事。
彼女の年齢が23歳であること・同じような家電が壊れたこと等・・・
始めは気恥ずかしかった呼び捨てももう慣れた。
話し込んでいる内に二人の髪はすっかり乾いていた。

一哉「そろそろ行きますか?」
絵里「そうだね~明るくなってからだと目立つし。」
二人は入ってきた通気用の窓から外に出て、
僕は開けた時と逆の手順で窓を閉めた。
校庭の方へ向かう。

一哉「絵里は歩きでここに来たの?」
絵里「違うよ、車で・・・・」
絵里の足が止まった。
絵里は、ジーパンのポケットをほじくり返している。
絵里は、無言で必死にジーパンのポケットをほじくり返している。
絵里「鍵ない・・・」
絵里は泣きそうな顔で僕の目を見つめている。
一哉「・・・・・・・」
絵里「・・・・・・・」
一哉「一緒に行こうか?」
絵里「うん!ありがとう!」
とびきりの笑顔だった。

今この時点までの道のりを逆走することにした。
さっき閉めた美術室に再度入る。
かなり必死に探したが見つからない。
暗がりとい事もあってか、捜索は以外と大変だった。

プールに向かうと、絵里は、
絵里「一哉は絶対ここで待っていて!」
と言った。
理由を尋ねたけど、「いいから!」の一点張りだった。
プールの方から、バシン!バシン!と不思議な音がした。
暫くしてプールの方から、「いいよ~」と絵里の言葉が聞こえて向かった。
プールは見晴らしがいいので捜索は容易に思えたが見つからなかった。

次に絵里がよじ登った周辺を、センサーに気をつけ注意深く捜索したが見つからない。
結局裏門から、美術室まで2往復したが、鍵が見つからなかった。

諦めて二人で校門に向かった。
絵里「まいったな~お母さんの車なんだよね~・・自分の車で来ればよかった・・・」
一哉「車どこに停めたの?」
絵里「あっちのコンビニ」
絵里は裏門の奥を指す。
一哉「じゃぁその途中であるかもしれないから探そう」
絵里「うん、一哉って優しいね。」
好意的な言葉に僕は照れた。

裏門を二人でよじ登り、コンビニまでの道のりを注意深く歩いた。
しかし結局見つからずコンビニに辿りついた。
一哉「とりあずコンビニで何か飲み物買って来る。」
絵里「うん・・・」
コンビニの中は、昨日の落雷で冷たいもの等は全滅だった。
コンビニから出ると、絵里がこちら見ている。
一哉「どうしたの?」
絵里「なんでもない!なんでもないよ!」
様子がおかしい。
一哉「本当にどうしたの・・・・・あ!」
絵里のいる運転席側に駆け足で近寄る。
絵里は駆け足で、トランク側に回る。
追っかける。
絵里逃げる。
追っかける。
絵里逃げる。
車を2週した。
絵里「怒らない?!」
一哉「解らない!」
絵里逃げる。
一哉「怒らない!」
絵里立ち止まる。
僕は絵里の所に歩み寄った。
絵里の右手に鍵が握られていた・・・
絵里「ごめんなさい・・・・」
フェードアウトしそうな口調だった。
その話し方が可愛く思えたのもあったが、
今までの全てがおかしくなって、僕は笑いながら膝が崩れた。
シュンとした顔の絵里も笑い出した。
絵里「本当にごめんね、この償いは絶対するから・・」
と笑いながら話した。

それから暫くコンビニの前で、ぬるいミネラルウォーターを飲みながら談笑した。
帰りは絵里に車で送ってもらった。
左ハンドルの車に乗ったのは初めてだった。
家の近くで降ろしてもらい。
一哉「今日はありがとう。」
絵里「こちらこそ、ありがとう。」
二人で笑いあいながら手を振って別れた。

自室に戻ると、今夜あった色々な事を思い出した。
初めて見た裸。
久しぶりに人とたくさん話した事。
美術室のピアノの絵。
ドアに指しっぱなしだった鍵。
ベットの上で思い出し笑いが止まらなかった。
また、絵里と会えればいいと思った。

今日は気持ちよく寝れそうだ。



2005年 8月27日
AM08:23

朝母親の声に起こされた。

母親「一哉ちょっと起きて」
一哉「何?」
物凄く眠かった。
母親「ちょっとおばあぁちゃんの所に行って、色々手伝ってあげてほしいの」
事情を聞くと、
一昨日の落雷でおばあちゃんの家の家電も壊れ、
その選別と壊れた物を屋外に出すのを手伝ってほしいとの事だ。
確かに一番暇な僕に頼むが妥当な内容だった。

眠気を覚ます為、シャワーを浴びて支度をした。
その間も昨日の夜の出来事を思い出していた。
つい、笑顔になってしまう。

支度を済ますと自転車でおばあちゃんの家に向かう。
自転車で15分くらいの距離だ。
おばあちゃんは一昨年おじいさんと死別し、
体のほうは元気だが、年寄り一人ではやはり無理な事も多い。
度々力仕事などをしに通っていた。

おばあちゃんの家に着くと、朝食を出してもらった。
朝食を食べ終わるとまず家電の選別に取り掛かった。
この作業は以外と短時間で済んだが、問題は家電の搬出だった。
冷蔵庫・洗濯機等の搬出を一人で行うのに苦労した。
どちらもそれ程大きな物ではないが、やはり一人でやるにはきつかった。

結局全て終わるのが、午後1時を回っていた。
おばあちゃんから、「これで何か食べてね」と2千円もらった。
帰り道言われた通り、なにか食べようと思い駅前の方に自転車を走らせた。

駅前に向かう通りを自転車で走っていると、フラフラ歩いている女性がいた。
一哉「病人かな?」
減速して横をすり抜けようとした。
女性の腕が顔面めがけて迫ってきた。
バキ!
顔面に衝撃が走った。



続く。
水の中で②絵里Verを読む

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コメントの投稿

非公開コメント

待ってましたよ!

こんばんは。

楽しみにしてました♪ありがとうございます。

なんだか緻密に計算されてて、本当に読んでて楽しいです。続きがめっちゃ気になりますよ^^これからもがんばってくださいね。

>>jhoncosuさん

いやいや~
感想ありがとうございます^^
長いから呼んでもらえるか心配でしたw

No title

こんばんは。
男女別のバージョンおもしろいですね。
続きは明日ですか?
最後まで読ませて頂きます(^^)

>>ヒロシオさん

こんばんわ^^
コメントありがとうございます^^
残念ながら更新は今週中・・・としかいえません^^;

あ、スロットでの勝利おめでとうございますw
また遊びいきますね^^

No title

パンツ…柱| ̄m ̄) ウププッ
そして、素っ裸な二人。

もしかして、
もじゃっぽさんの夢がヒントになってます?
あ~。
はやく続きが読みたい~(゚∇^d) グッ!!

>>カラバシュさん

プールのくだりはちょっと実体験です・・・
何処部分かは秘密ですw

裸で走り回るのは仲良しの儀式です。
うちの夫婦もこれで仲良くなりました。

嘘です。

No title

一哉側で見ると,やっぱり可愛い感じ★

運命のイタズラですかね^^

あたしにもあればいいのに~w

面白かったよ~♪

>>サユ

なんていうか、サユは女の子が似合っているぞw
両方にコメントくれるのサユだけさw
ありがとねん^^

個人的に!

こんにちは!
書き下ろしお疲れ様です。

やっぱり自分は一哉Verの方が
なんとなく感情移入できますね~
同じ男視線だからでしょうか。
プールでの裸の男女シチュエーション
もうあこがれどころか、夢のまた夢!
ステキすぎます!!!
萌えすぎです。
もう暴れん坊将軍が!!!(意味不明)
ポチです!

また楽しみにさせていただきます。

>>サイドバックさん

この神がかった状況は、男の浪漫ですね。

でもこのチャンスを全然生かせないのが思春期の業ですねw

楽しんでもらえてよかったです^^
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